逃避の為の技術を磨く~願いは漏れる~

A「○○したいんだよね。」
B「じゃあやればいいじゃん。」

このような話の流れがたまにある。
僕も誰かにこういう言葉を使ったことがあったと思うが、この答え方は、あまり良いものではないような気がしてきた。相談してきた相手に対して、誠意を持って接していないからだ。もし、本当にやりたいことなら、あなたに聞く前に既にやっているはずなのだ。わざわざ「○○したいんだよね。」と言ってくる人は悩んでいるに決まっている。悩んでいないとしても、ちょっとしたやる気をあなたからもらいたいのかもしれない。あるいは、そんなことはするものではないと、あなたに止めてもらいたいのかもしれない。

例えば、僕は英語がペラペラにしゃべれるようになりたいという願望を持っているが、このことを誰かに言ってしまった時に、「じゃあやればいいじゃん。」と返答されたら、そこで話が終わるし、少し傷つくような気がする。願望を誰かに話すというのは、ちょっとした勇気が必要な場合や、恥を捨てて飛び込んできている場合もあるのだ。あるいは、普通の自意識があれば、「英語がペラペラになりたいんですよ。」などと、他人に言えるはずはなく、かってに一人で勉強を始めるはずだが、このようなことを言い出しているということは、よほど相手に対して心を許しており、単に話がしたいだけなのかもしれない。

確かに、願望を達成できないのは、本人のやる気が足りないからかもしれないが、怠けたい僕としては、他のことを想像してしまう。

A「トイレ行きたいんだよね。漏れそうなの。」
B「じゃあすればいいじゃん。」
A「え。ここではできないよ。」
B「どうして?本当にしたいならすればいいじゃん。」
B「本当はしたくないからしないんだよ。」
A「そっかそうだよね。街中で人がいっぱい歩いてるけど今からするわ。ありがとねえ。」
A「なんか相談したらスッとしたわ~。」

このように、本人の強い思いや願望は、必ずしも実現できない!願えば叶うというのは素敵だが、不可能なことはある!僕は、途中で漏れてしまい、思うようにいかなかったことが、人生でリアルに何度かある!

「我々は、いつだって、なるようになる。踏ん張ってみな。」