制作メモ アクセス権の一括変更

 パソコンが突然動かなくなったりして、過去のデータが取り出せなくなったことが何度かある。その都度バックアップの重要性を痛感し、しばらくはバックアップをマメに取るのだが、すぐに面倒になってしなくなる。そして、またある日突然、パソコンは動かなくなるのだ。そう。また僕は作品データをいくつか葬ってしまった。以下、その復旧メモですが、バックアップをしておくことが、一番重要ですね…。


最初にしておくこと

 パソコンが動かなくなったらハードディスクを取り外し、外付け用のコネクターで別のパソコンに繋いでみる。ハードディスクが物理的に壊れていなければ、クローンコピーできるソフトを使えば、そのまま全て保管することができると思う。(※僕は前に壊れた時に、Acronis True Image2021永続版というソフトを購入したので、クローンコピーもバックアップもこれでしてます。)

アクセス権の変更

 以前から、ここまではできていたのだが、この後の作業でいつも困っていた。データをコピーした後に、アクセス権が無いので開くことができないというエラーが出るファイルがあったからだ。こうなると、そのままではファイルを削除することもできない。
 ファイルのプロパティから新たな管理者を登録し、アクセス権を与えることでファイルを開くことができるようになる。しかし、この作業をファイル一つ一つに行うのは大変だ。何千枚も写真がある場合など、途中で心が折れて諦めてしまっていた。大切な作品データや写真のデータ等を、こうして失ってきたのだが、今回、一括でアクセス権を変更できる方法が分かったので、以下メモ。

①Windows PowerShellを管理者権限で開く。
 まずは、Windowsのタスクバー左にある検索窓にPowerShellと打つ。Windows PowerShellが見つかるので、右クリックから「管理者として実行」で開く。

②takeownコマンドで、ファイルやフォルダの所有者を追加。
 PowerShellに、以下のようにコマンドを打ち、エンターを押すことで、URLの部分で指定したフォルダやファイルの所有者が、現在使っているパソコンのユーザーに変更されます。オプションの/rは、サブディレクトリまで変更するかどうかなので、URLに指定するのがファイルだったら、必要ありません。/d Yは、自動で変更しますと答えてくれる設定です。

takeown /f "URL" /r /d Y
URLにフォルダを指定すると、自動的に全て変更されました。

URLに入るのは、以下の画像にあるようなファイルの場所を表すアドレスです。右クリック→プロパティ→セキュリティで表示されているオブジェクト名の所をコピペしましょう。

③icaclsコマンドで、所有者にアクセス権限を付与
 次に、アクセス権限の付与を行います。ここまでで、所有者を変更できてはいるのですが、おそらく開けないと思います。以下のコマンドで、アクセス権を所有者に与えないといけません。(ややこしい)ユーザー名の所を、自分のユーザー名にしないといけませんが、これは、②で表示されるユーザー名ですね。
/grant ユーザー名:Fはフルアクセス権をユーザーに付与。
/tはサブディレクトリも変更。
/cはエラーが出ても無視。

icacls "URL" /grant ユーザー名:F /t /c 

これをすると、数秒で「1435個のファイルが正常に処理されました。」との案内が表示されました。一瞬でアクセス権を変更できた。これを、いちいちプロパティを開いて変更していたことを考えると信じられません。

画像を見たら分かりますが、ダウンロードフォルダのアクセス権を回復させています。元データは飛んでしまったのですが、ネットでやりとりしていたデータが、ダウンロードフォルダに少しだけ残っていました。いずれにせよ、バックアップが大切ですね…。